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特集 整形外科臨床研究の手引き――適切に行い,正しく読み解くために
Ⅲ.統計解析
7.臨床評価における測定の妥当性と信頼性
The validity and reliability in clinical studies
山本 倫生
1,2
M. Yamamoto
1,2
1岡山大学大学院環境生命科学研究科
2理化学研究所革新知能統合研究センター
1Graduate School of Environmental and Life Science, Okayama University, Okayama
キーワード:
reliability
,
intra-class correlation coefficient
,
kappa coefficient
Keyword:
reliability
,
intra-class correlation coefficient
,
kappa coefficient
pp.582-588
発行日 2020年5月30日
Published Date 2020/5/30
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_582
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は じ め に
症状の程度などの臨床評価を行ううえで,評価者は対象を「正しく,適切に」測定しなければならない.評価の正しさや適切さは,測定対象とする特性を的確に測定している度合い[測定の妥当性(validity)]および測定者や測定環境によらず同一の結果を再現できる度合い[測定の信頼性(reliability)]の2つの観点から検討されることが多い.本稿ではこれら妥当性および信頼性の評価方法について概説する.特に,信頼性の評価方法として,データがカテゴリ値で得られる場合に利用するカッパ(κ)係数(kappa coefficient)と計量値で得られる場合に利用する評価者内相関について詳しく述べる.
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