私論
人工関節と金属アレルギー
長谷川 正裕
1
1三重大学整形外科准教授
pp.422-422
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_422
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金属アレルギー陽性例は2007~2008年の欧州でのサーベイランスでは,ニッケル(Ni)が12~27%で,コバルト(Co)が5~14%であった.わが国におけるジャパニーズスタンダードアレルゲンは2008年の集計において,Ni 12%,Co 6%,クロム(Cr)7%であり,欧州と同等であった.2012年はNi 16%,Co 9%,Cr 8%に増加している.Niアレルギーが一番多い.人工股関節全置換術(THA),人工膝関節全置換術(TKA)にはチタン合金,CoCr合金,ステンレス鋼が用いられているが,後二者は少量のNiを含んでいる.
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