特集 日常生活とアレルギー
金属接触アレルギーと全身型金属アレルギー―皮膚科の立場から
足立 厚子
1
1兵庫県立加古川医療センター皮膚科
pp.820-825
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102858
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はじめに
人類は金属を時計,アクセサリー,装飾品,生活用品,コイン,革製品,工具,機械として使用したり,歯科金属,骨接合金属,ステントなどの医用金属を体内に埋め込んだりして使用している(表1).金属は土壌,大気,海水などの環境中に含まれ,生息するすべての動植物は,体内に多種の微量金属を蓄えている.これらを食する人類は,毎日さまざまな微量金属を摂取し体内に蓄積する.
金属は,皮膚に直接接触皮膚炎を起こす接触アレルギーとともに,食物や歯科金属に含まれる金属が体内に吸収されて種々の発疹を起こす全身型金属アレルギーを起こしうる.その臨床的特徴,診断と治療について述べる.
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