目でみる耳鼻咽喉科
金属アレルギーによる口腔病変
毛利 学
1
,
森田 章介
2
,
北條 博一
3
1大阪歯科大学耳鼻咽喉科学講座
2大阪歯科大学口腔外科学第二講座
3大阪歯科大学口腔診断学講座
pp.490-491
発行日 1999年7月20日
Published Date 1999/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411902014
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1972年に中山ら1)が歯科金属アレルギーと考えられる2例の扁平苔癬を報告して以来,皮膚科ならびに歯科領域において,原因不明で難治性の皮膚粘膜疾患と歯科用合金との関連性が注目され,金属アレルギーに対する関心が高まっている。
金属アレルギーの診断はパッチテストによってアレルゲン金属を特定し,口腔内の補綴修復物のどの部位にアレルゲン金属が含まれているかを正確に特定するためにX線マイクロアナライザー(EPMA)を用いて分析する。パッチテスト用の金属試薬は20種類あり,試薬の一滴を検査用絆創膏に滴下して被験者の背中に貼りつける(図1)。2日後に絆創膏を除去して,2日目,3日目,7日目の3回判定する。判定は紅斑,浮腫,水疱が出現した場合を陽性とする。
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