小児整形外科疾患

Pediatric orthopedic disorder

　症　例．生後1ヵ月，女．

　主　訴：乳児検診で左側足部変形を指摘された．

　家族歴・既往歴：特記すべきことはない．

　現病歴：妊娠在胎38週，頭位分娩であった．出生体重は2,850gであった．周産期の異常は母子ともに特に指摘されていなかった．生後1ヵ月の乳児検診で左側の足部変形（図1）と足関節の硬さ，可動域（ROM）制限を指摘された．

　初診時身体所見：身長52cm，体重3,020gであった．足関節に発赤，腫脹や熱感はなかった．足関節自動運動は確認でき，麻痺様の所見はなかった．足関節他動ROM（右/左）は底屈45°/45°，背屈20°/−25°であった．股関節，膝関節，足趾のROM制限はなかった．

　初診時画像所見：両側足部単純X線像正面像（図2a），最大背屈位側面像（図2b）を示す．