整形トピックス
ペリサイト(血管周皮細胞)は多分化能を有し骨折治癒に貢献する
佐藤 信吾
1
,
Sopak Supakul
2
,
八尾 健太
2
,
大川 淳
3
1東京医科歯科大学腫瘍センター(整形外科)
2東京医科歯科大学細胞生理学
3東京医科歯科大学整形外科
pp.788-788
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_788
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骨折は,もっとも一般的な整形外科疾患の一つである.骨折を発症すると,急性の炎症性反応,未分化間葉系細胞や骨芽細胞前駆細胞の骨折部への動員,新生血管の誘導,線維性骨(仮骨)の形成,仮骨のリモデリングといった複雑な過程を経て,骨折部は修復されていく1).特に,未分化間葉系細胞である間葉系幹細胞(MSCs)は,これらの一連の過程で重要な役割を果たすことが多数報告されているが2),骨折治癒に貢献する造骨系細胞はMSCsだけではない.
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