誌説
人生100年を見据えた医療体制への改革
長谷川 徹
1
1川崎医科大学脊椎・災害整形外科教授
pp.756-756
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_756
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内閣府平成29年度版高齢社会白書によると,我が国の平均寿命は2016年で男性80.98歳,女性87.14歳と,いずれも過去最高を更新しています.今後,男女とも平均寿命は延びて,女性は2045年には90歳を超えると見込まれており,75歳以上人口の割合は25.5%,実に約4人に1人が75歳以上の高齢者になり,2065年には男性84.95歳,女性91.35歳となると推計されています.さらに,厚生労働省は2017年9月15日,100歳以上の高齢者が全国に67,824人いると発表しており,これは47年連続の増加を示しています.さらにロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授は,「2007年に日本で生まれた子供の半数が103歳まで生きる」と指摘しています.この点に関して,厚生労働省は「医療技術の進歩などが影響している」とみています.
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