Japanese
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特集 子どもの運動器障害――学校検診から日常診療まで
Ⅴ.小児において運動器障害を示す全身疾患
2.関節炎
-――若年性特発性関節炎
Juvenile idiopathic arthritis
金子 詩子
1
U. Kaneko
1
1新潟大学小児科
1Dept. of Pediatrics, Niigata University School of Medicine, Niigata
キーワード:
juvenile idiopathic arthritis
,
differential diagnosis
,
initial treatment
Keyword:
juvenile idiopathic arthritis
,
differential diagnosis
,
initial treatment
pp.670-675
発行日 2019年5月10日
Published Date 2019/5/10
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_670
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は じ め に
若年性特発性関節炎(JIA)は16歳未満に発症する原因不明の慢性関節炎である.関節痛や歩行異常を主訴とすることが多いため,整形外科を初診することも少なくない.また,近年の生物学的製剤の普及や小児リウマチ専門医による診療体制の変化により,JIAの関節予後は著明に改善しているが,成人期,移行期に達した罹病期間の長い症例の中には関節の機能障害により整形外科での診療を要する例が存在する.JIAの診療の基本は,発症早期に適切な診断と治療選択を行い,すみやかに炎症をコントロールし,関節の機能障害を残さないことである.
© Nankodo Co., Ltd., 2019