私論
舟状骨骨折の術後競技復帰はいつから?
藤原 浩芳
1
1京都第二赤十字病院整形外科部長
pp.416-416
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_416
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舟状骨骨折後の理想の競技復帰状況は,骨癒合が得られ,手関節機能はもとより全身機能が完全に回復した時である.しかし,1日でも早い競技復帰を望む選手,特にそのために手術的治療を選択した選手の競技復帰時期の判断にはしばしば苦慮することが多い.観血的骨接合術を施行した場合は,骨癒合を優先させるとの相互理解が得られているため問題にならない.しかし,経皮的スクリュー固定術の場合は,選手も手術を施行した医師も早期競技復帰を期待する.その際の競技復帰時期の判断材料として特に重要と考えているのが,術前の骨折部の安定性と選手の競技特性である.
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