整形トピックス
TBX6遺伝子の両アレル変異は脊椎と肋骨の形成異常を起こす
-――先天性側弯症と脊椎肋骨異形成症での検討
大伴 直央
1,2
,
武田 和樹
1,2
,
中村 雅也
1
,
松本 守雄
1
,
池川 志郎
2
,
渡邉 航太
1
1慶應義塾大学整形外科
2理化学研究所生命医科学研究センター骨関節疾患研究チーム
pp.1268-1268
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_1268
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
先天性側弯症(congenital scoliosis:CS)は椎体奇形を有する側弯症で,発生頻度は約1,000人に1人といわれている.一方,脊椎肋骨異形成症(spondylo-costal dysostosis:SCDO)は脊椎だけでなく肋骨にも重篤な形成異常をきたすまれな骨系統疾患である.両疾患では変形が重度に進行すると,胸郭の顕著な変形をきたし呼吸機能障害が惹起され,生命が危ぶまれる場合がある.そのため,肋骨異常を伴う先天性側弯症は厚生労働省の指定難病とされている.しかしこれら疾患の原因および病態はいまだによくわかっていない.
© Nankodo Co., Ltd., 2019