陳旧性小指中節骨基部陥没骨折に対して母指種子骨を用いて関節形成術を行った1例

Resurfacing arthroplasty using the sesamoid bone of the thumb for the treatment of chronic impaction fracture of the hemicondyle of the middle phalanx base；report of a case

　軸圧による近位指節間（PIP）関節の背側脱臼骨折は亜脱臼が残存し治療に難渋することが多い．一方，軸圧がやや斜め方向にかかると中節骨基部の片側顆部に陥没骨折が起こることがある．単純X線側面像では関節の適合性はわるくないので骨折を見逃すことがあり，陳旧性となる可能性がある．そのような症例に母指撓側種子骨を用いた関節形成術を行ったため，術式や術後の成績について報告する．