大腿骨骨切り術後の高度変形に対して三次元骨モデルを用いて施行した人工股関節全置換術

Total hip arthroplasty using novel three dimentional bone model for pre-operative planning in the case with a highly deformed femur

は じ め に

　人工股関節全置換術（THA）では，インプラントの設置位置は非常に重要である^1）．THAの術前計画の際に二次元や三次元での作図に加えて近年では三次元プリンタによる骨モデルの作成が可能となり，より精密で正確な術前計画が可能となってきている．われわれは，これまでに新たな方法で臼蓋側の三次元骨モデルを作製し，その有用性を報告してきた^2）．本稿では，大腿骨骨切り術後の変形症例に対して，大腿骨側の三次元骨モデルを作製しTHAを行った1例を経験したので報告する．