Japanese
English
経験と考察
大腿骨頚部骨折用ロッキングプレートシステムのスライディングスクリュー逸脱の評価
Assessment for penetration of sliding screw using locking plate system
伊藤 淳哉
1
,
八田 哲
2
,
岡崎 賢
1
J. Itou
1
,
S. Hatta
2
,
K. Okazaki
1
1東京女子医科大学整形外科
2船橋総合病院
1Dept. of Orthop. Surg., Tokyo Women’s Medical University, Tokyo
キーワード:
internal fixation
,
compatibility
,
hip screw
,
femoral neck fracture
Keyword:
internal fixation
,
compatibility
,
hip screw
,
femoral neck fracture
pp.112-114
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_112
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は じ め に
大腿骨頚部骨折の骨接合材料の一つであるTargon FN(B. Braun Aesculap社,Melsungen)は,最大4本のテレスクリューが使用可能である.欧米人向けのインプラントデザインは日本人にとって大きいという報告1,2)もあり,術者によってテレスクリューは3本のみの挿入としている場合がある.一方,バイオメカニカル研究による強固な固定性という観点3)から,筆者らは2015年以降テレスクリュー4本挿入を基本手技としてきた.しかし手術中,骨頭内に挿入されたテレスクリューが頚部の骨皮質直下を通っていると感じることがあり,術後CTで評価してみるとテレスクリューが頚部において逸脱している症例を経験した.骨頭内に挿入されたテレスクリューが頚部から逸脱しているかどうかを術後に評価した報告は渉猟しえた限りなく,本研究の目的を,① テレスクリューの逸脱の頻度と部位を明らかにすること,② 逸脱による合併症の有無を明らかにすること,とした.
© Nankodo Co., Ltd., 2019