Global alignment and proportion（GAP）スコアからみた成人脊柱変形術後合併症予測

Prediction of postoperative radiological and implant-related complication in adult spinal deformity surgery from the viewpoint of global alignment and proportion（GAP）score

は じ め に

　成人脊柱変形（ASD）の手術治療に関してScoliosis Research Society（SRS）-Schwab分類^1）が提唱されて以来，矢状面アライメントを重要視した矯正固定術が広く普及してきた．しかし，これに沿って手術を施行しても術後の固定隣接椎間障害やインプラント関連の合併症などが報告されている^2）．最近，European Spine Study Group（ESSG）からpelvic incidence（PI）に基づいた脊柱骨盤矢状面アライメントを指標としたASD術後合併症予測のためのスコアリングシステム，global alignment and proportion（GAP）スコアが提言された^3）．われわれは，当科におけるGAPスコアからみたASD術後合併症予測の精度について検討したので報告する．