Japanese
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連載 卒後研修講座
関節リウマチの画像評価
Imaging of rheumatoid arthritis
松下 功
1
I. Matsushita
1
1富山大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Faculty of Medicine, University of Toyama, Toyama
キーワード:
RA
,
imaging
,
conventional radiography
,
ultrasonography
,
MRI
Keyword:
RA
,
imaging
,
conventional radiography
,
ultrasonography
,
MRI
pp.161-167
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_161
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は じ め に
薬物療法の急速な進歩に伴い,関節リウマチ(RA)の治療目標は寛解となったが,この目標を現実化するためには早期診断,さらには厳密な管理(tight control)が必須である.画像検査はRA領域において,きわめて有用なツールであり,画像検査を有効に活用することで寛解はより身近で達成可能な目標になる.
従来実施されてきた単純X線検査は骨表の変化がとらえやすく,簡便で複数の関節を短時間に評価できることから,今なおRA診療においては欠くべからざる重要な画像検査である.一方,超音波検査やMRIは身体所見だけではとらえることができない軽微な滑膜炎を検出することができるため,RAの超早期診断やtight controlの一助となる.これらの検査を用いてより厳密な寛解を維持することができれば,炎症に引き続き出現する関節破壊を阻止することも可能になるであろう.
RA診療に携わる医師は,RA患者の機能予後を向上させるために,それぞれの画像検査の特徴を把握して臨床の場で適切に活用していくことが必要である.本稿では単純X線検査,関節超音波検査およびMRIに焦点をあて,検査の実際と読み取るべき所見について述べる.
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