Japanese
English
整形手術手技
小骨片を伴う近位指節間関節掌側板損傷に対する2-0ポリプロピレン両端針を使用したプルアウト法の経験
A new pull-out wiring device for the treatment of volar plate injury in PIP joint
原田 義文
1
,
金谷 貴子
1
,
名倉 一成
1
,
鷲見 正敏
1
Y. Harada
1
,
T. Kanatani
1
,
I. Nagura
1
,
M. Sumi
1
1神戸労災病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Kobe Rousai Hospital, Hyogo
キーワード:
volar plate injury
,
pull-out wiring
Keyword:
volar plate injury
,
pull-out wiring
pp.1340-1342
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_1340
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は じ め に
近位指節間(PIP)関節の過伸展により中節骨基部掌側の小骨片を伴った掌側板損傷が生じる.小骨片は翻転し近位方向に回転,転位した場合,PIP関節屈曲位においての整復保持不能であるため手術的治療を要する.放置すれば残存した小骨片は可動域制限を引き起こし,掌側不安定性はPIP関節過伸展変形からスワンネック変形へと進行する症例も認められる1).もっとも一般的な手術方法は軟鋼線を使用したプルアウト法であるが2),操作時に軟鋼線がよれて十分に牽引した状態で結び目を作成することが困難であること,また過度な牽引により軟鋼線が破断するなどの操作上での問題がある.また抜去時に軟鋼線が折損し,一部が体内に残存する可能性もある.われわれは,これらの問題の解決を目的として軟鋼線の代わりに2-0ポリプロピレン糸つきの両端針を考案して手術に用い良好な成績を得たので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018