特集 大人医師の復習帳―昔の常識,今でも大丈夫?
第2章 循環器
[頻脈性心房細動]ルーチンでのCa拮抗薬投与は避けます
綾部 健吾
1
1宮崎市郡医師会病院 心臓病センター
pp.590-593
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika137_590
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頻脈性心房細動の今昔
心房細動に対する治療戦略は,この20年間で大きく変化しました.かつては脈拍コントロールが中心であり,救急外来ではジゴキシンやベラパミルなどのCa拮抗薬が日常的に使用されていました.しかし,カテーテルアブレーションの技術革新によりリズムコントロールが大きく進歩し,さらに直接経口抗凝固薬(DOAC)の普及によって抗凝固療法の重要性が一気に社会に浸透しました.
一方で,救急外来における頻脈性心房細動の初期対応そのものは劇的に変化していません.しかし現在は,単なるHR controlに留まらず,その後の治療にどう接続するかがきわめて重要です.とくに地域医療においては,救急外来が不整脈専門医につなぐ “入口” としての役割を担っており,抗凝固療法の適正化やアブレーションの適応判断を見据えた初期診療が求められています.

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