特集 クリニック・在宅で診る血液疾患―できること,できないことを見直そう
[Chapter 2] クリニックでできる健康診断異常・初期徴候への対応
血液内科クリニックからのメッセージ
赤血球増多
杉浦 勇
1
1とよはし血液内科
キーワード:
真性多血症(PV)
,
JAK2V617F遺伝子異常
,
血清エリスロポエチン(EPO)
Keyword:
真性多血症(PV)
,
JAK2V617F遺伝子異常
,
血清エリスロポエチン(EPO)
pp.832-836
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_832
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★★★まず,血算の健診異常を再検で除外する.
★★★次に,重要な真性多血症(PV)を除外する.血色素,ヘマトクリットがPVの診断基準を満たす場合,とくに白血球,血小板増多を伴う場合は,PVの可能性が高い.
★★JAK2V617F変異の有無,血清エリスロポエチン(EPO)の低下を確認する.しかし,血栓症を防ぐために抗血小板薬の投与や瀉血が速やかに必要となることがあり,血液専門医への紹介が望ましい.
★★★赤血球系だけの増加の場合は,二次性赤血球増多の基礎疾患の合併,睡眠時無呼吸症候群(SAS)の有無を検討する.
★★★若年発症の場合は,遺伝性の可能性を病歴,家族歴聴取で確認する.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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