特集 最近よく聞く他科の薬―先生の外来にこの薬を使っている患者さんがきますよ
第3章 血液
[免疫疾患治療薬(抗FcRnフラグメント製剤)]エフガルチギモド アルファ(ウィフガート®)
宮川 義隆
1
1埼玉医科大学病院 血液内科
pp.457-462
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_457
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▪免疫性血小板減少症(ITP)は,血小板数が10万/μL以下に減少する自己免疫疾患である.
▪従来,副腎皮質ステロイド,トロンボポエチン受容体作動薬が主な治療薬として選ばれ,難治例に脾臓摘出術,抗CD20モノクローナル抗体薬が選択されてきた.
▪胎児性Fc受容体(FcRn)に対する抗体フラグメント製剤エフガルチギモド アルファは,自己抗体を含む血中免疫グロブリンG(IgG)濃度を低下させることで,ITP患者の血小板数を増加させる新しい作用機序の薬剤として注目されている.

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