特集 最近よく聞く他科の薬―先生の外来にこの薬を使っている患者さんがきますよ
第1章 呼吸器
[抗悪性腫瘍薬(その他の遺伝子変異(BRAF V600E,METエクソン14スキッピング,RET融合,KRAS G12C)を対象とした肺がんの薬剤)]ダブラフェニブ(タフィンラー®),トラメチニブ(メキニスト®),グマロンチニブ(ハイイータン®),テポチニブ(テプミトコ®),カプマチニブ(タブレクタ®),セルペルカチニブ(レットヴィモ®),ソトラシブ(ルマケラス®)
松田 賢
1
,
釼持 広知
1
1静岡県立静岡がんセンター 呼吸器内科
pp.408-413
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_408
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▪ダブラフェニブ+トラメチニブはBRAF V600E遺伝子変異陽性進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対する分子標的治療薬であり,有害事象として発熱を高頻度に認め,感染との鑑別が重要である.
▪グマロンチニブ・テポチニブ・カプマチニブはMET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性進行NSCLCに対する分子標的治療薬であり,浮腫や低アルブミン血症に注意が必要である.
▪セルペルカチニブはRET融合遺伝子変異陽性進行NSCLCに対する分子標的治療薬である.免疫チェックポイント阻害薬(ICI)投与歴のある患者において,セルペルカチニブ投与後の過敏反応に注意が必要である.
▪ソトラシブはKRAS G12C遺伝子変異陽性進行NSCLCに対する分子標的治療薬であり,下痢や肝機能障害などの有害事象に注意が必要である.

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