特集 最近よく聞く他科の薬―先生の外来にこの薬を使っている患者さんがきますよ
第1章 呼吸器
[鎮咳薬,去痰薬,呼吸障害改善薬(抗線維化薬)]ニンテダニブ(オフェブ®),ピルフェニドン(ピレスパ®)
-特発性肺線維症に対して
齋藤 充史
1
1札幌医科大学医学部内科学講座 呼吸器アレルギー内科学分野
pp.394-396
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_394
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▪両薬剤は特発性肺線維症(IPF)に対する抗線維化薬として承認されている.加えてニンテダニブは全身性強皮症に伴う間質性肺疾患(SSc-ILD)および進行性線維化を伴う間質性肺疾患(PF-ILD)にも保険適用されている.
▪進行の抑制や急性増悪に対するエビデンスが蓄積されており,抗線維化薬を用いた早期の治療介入が求められている.
▪肝機能障害や消化器症状(下痢・食欲不振)が高頻度に出現するため,ロペラミドなどの腸運動抑制薬や減量などで対応することが必要である.
▪ピルフェニドンは光線過敏症を引き起こすため,厳格な日光対策(日焼け止め・防護服)が必要である.

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