今月の臨床 ART最新情報—妊娠率向上のために
凍結・胚移植・着床
5.エチレングリコールを用いたヒト凍結胚移植
山下 正紀
1
,
森 布紀子
1
,
福島 護之
2
1山下レディースクリニツク
2兵庫県立北部農業技術センター
pp.1414-1417
発行日 2000年12月10日
Published Date 2000/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904209
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はじめに
わが国におけるヒト胚の凍結ではプロパンディオール(以下,PROH)を用いた緩慢凍結法が一般的に行われ,これが主流となっている1).一方,ウシ胚の凍結においては以前より凍結保護剤にエチレングリコール(以下,EG)を使った緩慢凍結法が多くの施設で用いられており,実際EGによって凍結されたウシ胚が商業ベースで広く流通している.筆者らは,ウシの凍結胚移植の現場で行われているEGによる凍結法をヒト胚の凍結に応用し良好な成績を収めている.そこで,本稿において筆者らが行っているEGを凍結保護剤とし,エタノールを媒体としたプログラムフリーザーを用いた緩慢凍結法によるヒト胚凍結法の実際を紹介する.
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