特集 急性中毒の初期診療と管理―内科医が読んでおきたい診断・治療のケース集
[Chapter 2] ケースで学ぶ 急性中毒の診断と治療
[A.日用品・家庭用品]
洗剤・漂白剤
磯川 修太郎
1
1聖路加国際病院 救急科・救命救急センター
キーワード:
酸・アルカリ
,
腐食性食道炎
,
界面活性剤
Keyword:
酸・アルカリ
,
腐食性食道炎
,
界面活性剤
pp.1014-1018
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_1014
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★★★洗剤・漂白剤中毒では,まず容器に表記されている「液性」を確認する.「酸性」や「アルカリ性」と表示された製品の場合,腐食性食道炎を悪化させるリスクがあるため催吐は禁忌である.
★★酸やアルカリなどの腐食作用のある洗剤を経口摂取した場合は,24~48時間以内に内視鏡検査を行って粘膜傷害の有無や範囲,程度を確認し,消化管穿孔や遅発性食道狭窄などのリスクを評価する.
★界面活性剤は洗剤やシャンプーなどの家庭用品などに広く使用されている.主成分ではなく,そのほかの成分として含まれていることも多く,その毒性については軽視されがちであるが,高齢者を中心に死亡例が散見される.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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