特集 身近に潜む心筋症を診る―進歩する診断と治療
[Chapter 3] 心筋症各論
不整脈原性右室心筋症
上岡 正志
1
1自治医科大学 内科学講座循環器内科学部門
キーワード:
不整脈原性右室心筋症(ARVC)
,
心室性不整脈
,
デスモゾーム
,
右心不全
Keyword:
不整脈原性右室心筋症(ARVC)
,
心室性不整脈
,
デスモゾーム
,
右心不全
pp.252-256
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_252
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★★★不整脈原性右室心筋症(ARVC)は,右室の機能低下と心室性不整脈を特徴とする遺伝性心疾患である.臨床では比較的まれに遭遇するが,その頻度は1,000~5,000人に1人と決して低くなく,診断のためにはまず疑うことが重要である.
★★近年,心エコーのみでは観察不十分であった右室に対する心臓MRIの有用性が確立してきており,診断および病態把握をより正確に行えるようになった.
★遺伝子変異のタイプを把握することでその患者の表現型および予後を予測することが可能となりつつある.
★治療には運動制限,不整脈治療,心不全治療をそれぞれの重症度に応じて行う必要がある.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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