特集 性感染症
[Chapter 1] 変化する性感染症
SNSと性感染症
宮下 竜伊
1
,
村松 崇
1
1東京医科大学病院 臨床検査医学科
キーワード:
梅毒
,
出会い系アプリ
,
パートナー告知
Keyword:
梅毒
,
出会い系アプリ
,
パートナー告知
pp.17-19
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_17
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★★★梅毒患者の増加の原因として,「ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)関与説」が話題となっている.
★★★出会い系アプリの増加により,異性・同性ともによりカジュアルな関係を求めやすくなり,性感染症流行の契機になったと考えやすい.
★実際に,出会い系アプリの使用が性感染症リスクにつながるとする報告がある一方で,SNSと性感染症の直接的な関連は結論が出ていないとする考察もある.
★★★日本からの報告が少ないため,SNSが性感染症流行の原因となったとは結論づけがたいのが現状である.
★効率のよい性感染症予防には,ハイリスク集団が集まるコミュニティにアプローチすることが必要であり,そこにSNSの活用が期待される.
★性感染症の治療における性的パートナーへの告知について,本人から直接行うことが困難である場合に,性感染症に罹患したことをSNS上に記録しておくことが役立つかもしれない.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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