特集 総合内科医としてのインプレッシブ・ケース集―総合内科医はいるのか?
[Chapter 1] 序論
総合内科医はいるのか?
國松 淳和
1
1南多摩病院 総合内科・膠原病内科
キーワード:
総合内科
,
総合内科医
,
総合内科専門医
Keyword:
総合内科
,
総合内科医
,
総合内科専門医
pp.6-9
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_6
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読者を内科医であると想定して問うが,自分の周囲に「総合内科医だ」といえる臨床医はいるであろうか.これは「いや,いない」という反語のような含みなのではなく,純粋に問うている.明確な定義なくとも,頭のなかにはさまざまなパターンの医師像が,浮かぶ人には浮かんでくるかもしれない.
▪「うちの科じゃないです」などとすぐ言わず,患者さんのさまざまな相談に乗っている先生
▪博識で,ほかの科のことにも非常に精通し,手技も含めてさまざまなことができる先生
▪どんな主訴の受診であっても,どんどん診断できて治療できる先生
実際に存在する特定の先生が思い出されたであろうか.そしてその先生は,何かの専門医であろうか.それとも総合診療医のような先生であろうか.あるいは,「そんな医師はいない」という現状であろうか.「定義は?」「どこで勤務しているかによる」「地方か,それとも都会か?」といったように,言及には条件が必要だと冷静に思われただろうか.
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