特集 脳卒中かもしれない!
[Chapter 3] 脳卒中かもしれないときの症候と診察
脳卒中かもしれない麻痺や感覚障害
田中 瑛次郎
1
,
尾原 知行
1
1京都府立医科大学 脳神経内科
キーワード:
片麻痺
,
cheiro–oral syndrome
,
皮質性感覚障害
Keyword:
片麻痺
,
cheiro–oral syndrome
,
皮質性感覚障害
pp.1251-1254
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_1251
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▪運動麻痺において,脳卒中を疑うべき代表的症候は片麻痺である.単麻痺や対麻痺では脊髄や末梢神経などの病巣が想定されるが,突然発症や急性発症の場合は脳卒中の可能性もあるため注意が必要である.四肢麻痺においては意識障害の併存があれば脳卒中をとくに疑う.
▪片側の感覚障害は,視床,脳幹背側,中心後回などの病巣を想定する.不全型の視床障害でみられる片側の口唇周囲と指先に限局した特徴的なしびれ感(cheiro–oral syndrome)は,重要である.中心後回では,皮質性感覚障害が認められることがある.
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