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投稿 症例
心臓カテーテルアブレーション後に生じた上腸間膜動脈症候群による胃運動能低下を体外式腹部超音波検査で追えた1例
A case of decreased gastric emptying capacity due to superior mesenteric artery syndrome after cardiac catheter ablation followed by extracorporeal ultrasonography
谷内田 友希
1
,
鈴木 庸弘
1
,
合志 聡
1
,
佐藤 知巳
1
Y. Yachida
1
,
N. Suzuki
1
,
S. Goshi
1
,
T. Satou
1
1上越総合病院消化器内科
pp.167-171
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika132_167
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は じ め に 長期持続性心房細動に対するカテーテルアブレーションの件数は年々増加しており,その有用性は周知されている.しかし,カテーテルアブレーションによる心外合併症についても留意しなくてはならない.その合併症の一つに胃運動能低下がある.通電時に左房背側に存在する食道周囲迷走神経叢へ熱エネルギーが及び,胃食道神経が障害されることによるものと考えられている.今回,われわれは典型的な上腸間膜動脈症候群の危険因子をもたない症例が,心臓カテーテルアブレーション後に胃運動能低下を伴う上腸間膜動脈症候群をきたし,その胃蠕動機能低下の評価を体外式腹部超音波検査にて客観的に観察し,転帰を詳細に追えた症例を経験したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2023