特集 プライマリケアに必携! アレルギー診療の基本ガイド
[Chapter 6] そのほかのアレルギー疾患対応のための基礎知識
薬剤アレルギー
山口 正雄
1
1帝京大学ちば総合医療センター 第三内科(呼吸器)
キーワード:
免疫介在性反応
,
アナフィラキシー
,
重症薬疹
Keyword:
免疫介在性反応
,
アナフィラキシー
,
重症薬疹
pp.1165-1169
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika132_1165
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▪薬剤の副作用は起こりうることが予測できる反応と予測できない反応に大別され,後者のなかに薬剤アレルギーが含まれる.
▪薬剤アレルギーは,薬剤に感作された患者において生じる,薬剤に対する免疫介在性反応である.
▪副作用全体の5~10%を占める.
▪従来ガイドラインがなかったが,「アレルギー総合ガイドライン2022」で薬剤アレルギーの章が新設された.
▪診断を行うためには,症状が薬剤で起こっている可能性を想起することが大前提となる.
▪薬剤使用歴と症状の経過の照合が重要であり,可能であれば検査を行い診断を確実にする.
▪薬剤アレルギーで生じる症状は,各臓器あるいは全身性に生じうる.
▪重篤なアレルギーを起こしやすい薬剤(即時型のアレルギーなら抗菌薬,造影剤,筋弛緩薬など),とくに生命の危険につながりやすい症状(アナフィラキシーや重症薬疹など)に適切に対応することが重要である.
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