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第6章 代謝系に作用する薬剤
[糖尿病治療薬]
スルホニル尿素(SU)類,速効型インスリン分泌促進薬
梶原 伸宏
1
,
荒木 栄一
1
1熊本大学 生命科学研究部代謝内科
pp.811-815
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_811
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・スルホニル尿素(SU)類と速効型インスリン分泌促進薬は血糖非依存性インスリン分泌促進系に分類される経口血糖降下薬である.
・膵β細胞膜上のSU受容体に結合してインスリン分泌を促進し,服用後短時間で血糖降下作用を発揮する.
・インスリン分泌能が比較的保たれているが,食事療法,運動療法によっても十分良好な血糖コントロールが得られないインスリン非依存状態の患者に用いる.
・症例によっては,薬剤量がごく少量でも低血糖を起こすことがある.薬剤の選択に際しては,できるだけ低血糖を起こさないように留意する.
・とくに肝・腎障害のある患者では低血糖を起こす恐れがあり,使用は慎重に行う.
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