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第3章 呼吸器系に作用する薬剤
気管支喘息治療薬
仁多 寅彦
1
1聖路加国際病院 呼吸器内科
pp.622-626
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_622
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・気管支喘息治療の目標は,喘息症状を自覚することなく日常生活を送れることである.
・気管支喘息に特徴的な症状があり,診察所見や画像診断で他疾患が否定された場合は気管支喘息と診断し治療を開始する.
・治療は中用量吸入ステロイド薬/長時間作用性β2刺激薬(ICS/LABA)で開始し,その後の経過や症状により薬剤の増量・減量を行うが症状が完全に消失しても吸入ステロイドの治療は継続する.
・毎日の定期的な治療と生活指導とともに,増悪時の対応についても診察時に説明し,処方しておく.
・処方時には吸入指導が必須であり,口頭や紙面で説明するだけではなく,吸入器の実機を用いて指導することが望ましい.
© Nankodo Co., Ltd., 2023