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第1章 病原微生物に対する薬剤
[抗菌薬]
抗結核薬
髙城 一郎
1
1宮崎大学医学部附属病院 感染制御部・感染症内科
pp.554-557
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_554
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・結核の標準治療の基本原則は,抗結核薬4剤による多剤併用療法である.
・適切な用法・用量で投与開始し,副作用の発現および薬剤の相互作用にも十分注意する.
・ethambutol(EB)投与前には,眼科を受診しEB投与に支障がないか判定してもらう.
・薬剤を確実に内服するよう十分に指導する.
・副作用が生じた場合には,薬剤の中止・再開・減感作療法を検討する.
・薬剤感受性検査を必ず行い,治療薬が適切かどうかを判断する.
・薬剤耐性(rifampicin(RFP),isoniazid(INH)に耐性)が判明した場合は,専門医へ相談する.
・潜在性結核感染症の治療のトピックスとして,RFPおよびINHの2剤併用療法を3~4ヵ月行うことが,またINHが使用できない場合またはINHの副作用が予測される場合はRFP単独療法を4ヵ月行うことが可能となった.
© Nankodo Co., Ltd., 2023