特集 コロナ禍で見えた感染症検査の原点回帰―各種検査の特徴とその解釈
[Chapter 4] 画像検査から感染症を考える
肺感染症の画像診断
朴 辰浩
1
,
桝野 龍平
1
,
山田 隆文
1
,
若林 ゆかり
1
,
齋藤 和博
1
1東京医科大学 放射線医学分野
キーワード:
浸潤影
,
すりガラス陰影(GGO)
,
小葉中心性結節
,
区域性分布
Keyword:
浸潤影
,
すりガラス陰影(GGO)
,
小葉中心性結節
,
区域性分布
pp.1299-1303
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_1299
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▪画像検査は病変を知る優れた方法であるが,所見は非特異的である.
▪肺感染症を疑う症状や所見がある場合,病変の確認は胸部X線画像で行われる.放射線被曝や感染防御の観点から胸部CTの適応には慎重を期す必要がある.
▪急性の肺感染症は小葉中心性結節や区域性に分布する浸潤影やすりガラス陰影(GGO)を示す.境界は不明瞭で,周囲の気管支壁肥厚を伴う.
▪真菌症や抗酸菌症は亜急性~慢性に経過し,境界明瞭な結節を形成するため,腫瘍との鑑別を要することがある.その際は,経過観察による形態変化が診断に役立つ.
© Nankodo Co., Ltd., 2023