特集 喘嗚がある患者に出会ったら―病態をカテゴライズして診断する
[Chapter 3] 悪性疾患と喘鳴
気管腫瘍 ①:上皮性(良性,悪性)
橘 啓盛
1
1杏林大学 医学部 呼吸器・甲状腺外科
キーワード:
気管腫瘍
,
気道狭窄
,
気管良性上皮性腫瘍
,
気管悪性上皮性腫瘍
Keyword:
気管腫瘍
,
気道狭窄
,
気管良性上皮性腫瘍
,
気管悪性上皮性腫瘍
pp.1104-1107
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_1104
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▪気管腫瘍はまれであるが,ときどき遭遇する疾患である.
▪腫瘍が気管内腔の70%を超えるようになると呼吸困難症状を呈するが,咳嗽や喘鳴だけの場合は気管支喘息と診断されることが多い.
▪気管腫瘍のうち70~80%は悪性腫瘍で扁平上皮がんと腺様囊胞がんが多い.
▪治療は気道狭窄を呈し呼吸困難を認める場合は気道確保が優先され,気管内挿管,気管支鏡治療や気管ステント留置などで気道確保を行う.気道確保後あるいは呼吸困難を認めない場合,それぞれの疾患に応じて気管支鏡治療や気管管状切除などの外科手術が行われることが多い.
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