脳卒中の栄養障害・栄養ケア

Summary

▪広義の栄養障害には低栄養，過栄養，およびその他の微量栄養素欠乏・過剰が含まれる．

▪低栄養と過栄養はどちらも脳卒中の発症や機能予後に影響を与え，るい痩でも肥満でも脳卒中による死亡リスクは増加する．

▪低栄養は急性期・回復期を問わず機能予後不良と関係している．一方，過栄養と機能予後との関連は確立しておらず，サルコペニア肥満のほうが単純肥満よりもADLとの負の関連が強い．

▪栄養障害を早期に発見し対処するためには，栄養スクリーニング，栄養アセスメントを行って必要栄養量を算出し，摂食嚥下機能に応じた適切な栄養プランを実施することが望ましい．