老年栄養と老年学

Summary

▪フレイル対策のなかでは，とくに栄養（食と口腔機能）の視点は最も重要であり，高齢者の低栄養対策は多面的なアプローチを必要とする．まさに「総合知によるまちづくり」そのものといっても過言ではない．

▪新旧のエビデンスを十分に生かしながら，多職種協働を介してそれらをいかに地域コミュニティへ溶け込ませられるかが課題である．

▪全国のさまざまな地域において，「しっかり噛んで，しっかり食べ，しっかり動き，そしてしっかり地域のつながりや社会性を高く保つ！」という原点をわかりやすく伝え，見える化しながら，最終的に人々の意識変容・行動変容に必ずつながる多職種連携～産官学民連携の包括的アプローチを有効的に持続可能な形で達成したい．