特集 1ページでわかる内科疾患の診療ノート―“あたりまえ” のなかにある大事な視点
第5章:感染症
結 核
阪下 健太郎
1
1東京都立松沢病院 内科
pp.744-748
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika129_744
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■問診
・2週間以上続く咳,痰,発熱,倦怠感,寝汗,体重減少,食欲不振などが典型症状である
・発熱や呼吸器症状に乏しく易疲労感や体重減少のみで受診する例もある
・亜急性に発症し,通常は週単位での症状経過が多い
・本邦では,高齢者と外国人若年者の結核症全体に占める比率が増加傾向にある
・二次性再燃が多いため,接触歴は幼少期に遡り聴取し,出身国や海外渡航歴の聴取も忘れない
・結核発症の危険因子は,HIV感染症,糖尿病,慢性腎臓病,けい肺,担がん状態,固形臓器移植後などである
・ステロイド,免疫抑制薬,生物学的製剤,化学療法投与中の患者も感染後の発症危険度が高い
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