特集 日頃の感染症診療で気になる疑問2022
抗菌薬への疑問
抗菌薬の脱感作は実際どう実施する?
山口 正雄
1
1帝京大学ちば総合医療センター 第三内科(呼吸器)
キーワード:
脱感作
,
マスト細胞
,
IgE依存性反応
Keyword:
脱感作
,
マスト細胞
,
IgE依存性反応
pp.257-259
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika129_257
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Summary
▪アレルギー性副作用を生じる原因薬を少量から開始し段階的に増量して慣れさせていき,通常量投与にもち込む手法が脱感作である.
▪IgE依存性反応の原因薬であれば,微量から開始し,15分ごとに2倍に増量することで,1日のうちに脱感作を達成する.
▪IgE非依存性反応の原因薬は,数日以上をかけて脱感作を誘導する.
▪重症薬疹や重篤な副作用(肝内胆汁うっ滞や造血障害など)について脱感作は禁忌である.
▪脱感作の分子機構は未解明である.
© Nankodo Co., Ltd., 2022