特集 意外と知られていない⁉ 自科の常識・他科の非常識
第8章:神 経
頭痛の診断で最も重要なのは画像検査ではない
-問診で発症様式と随伴症状を把握することが重要
太田 久仁子
1
,
竹島 多賀夫
1
1富永病院脳神経内科
キーワード:
問診
,
一次性頭痛
,
二次性頭痛
Keyword:
問診
,
一次性頭痛
,
二次性頭痛
pp.624-627
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_624
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患者が頭痛を訴えて受診した場合,頭蓋内の器質疾患を除外するために頭部CT,MRIなどの画像検査が行われることが多い.CT,MRIで異常がなければ患者も医療者側もひとまず安心するが,画像検査では見つかりにくい頭蓋内疾患もあり,見落とすと危険な疾患も含まれる.また,片頭痛や緊張型頭痛といった一次性頭痛の鑑別にはCTは役立たない.病歴や症状を問診で丁寧に聞き出すことが,頭痛をきたす器質的疾患の見落としを防ぎ,一次性頭痛の正確な診断につながる.
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