特集 意外と知られていない⁉ 自科の常識・他科の非常識
第8章:神 経
Parkinson病と本態性振戦の振戦の違いは診察で見分けることができる
代田 悠一郎
1
1東京大学医学部附属病院検査部
キーワード:
ドパミントランスポーターシンチグラフィ
,
動作時振戦
,
周波数
,
静止時振戦
Keyword:
ドパミントランスポーターシンチグラフィ
,
動作時振戦
,
周波数
,
静止時振戦
pp.611-613
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_611
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本稿のタイトルは,編集部からいただいたものそのままである.このテーマに沿って以下論を進めてゆくが,内心では,大風呂敷を広げていないかと不安でもある.振戦・ふるえに代表される不随意運動の診断は,見た目のphenomenologyがきわめて重要であり,神経内科医としての実力が試される.表1に列挙した振戦の主な鑑別診断1)のなかでも,Parkinson病(Parkinson disease:PD)と本態性振戦(essential tremor:ET)の鑑別は頻度の面からも治療方針決定の面からも重要である.
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