特集 CKD患者を診たら―最近のCKD診療の知見とその活かし方
トピックス
SGLT2阻害薬とNrf2活性化薬
-CKD治療薬のrising star
山内 紘子
1
,
奥野 奈津子
1
,
草場 哲郎
1
1京都府立医科大学腎臓内科
キーワード:
糖尿病性腎臓病
,
SGLT2阻害薬
,
Nrf2活性化薬(bardoxolone methyl)
Keyword:
糖尿病性腎臓病
,
SGLT2阻害薬
,
Nrf2活性化薬(bardoxolone methyl)
pp.1061-1066
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_1061
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Summary
▪近年,CKD進行抑制において,SGLT2阻害薬やNrf2活性化薬が注目されている.
▪SGLT2阻害薬は,糖尿病性腎臓病(DKD)患者,さらには非糖尿病性CKD患者を対象とした大規模臨床試験において,心血管疾患の発症予防効果,腎疾患の進展予防効果が報告されている.
▪Nrf2活性化薬はKeap1-Nrf2システムを介して酸化ストレスを軽減することにより,DKDを含むCKDを改善する可能性が示唆されており,現在DKDを対象とした臨床試験が進行中である.
▪SGLT2阻害薬やNrf2活性化薬とも,まだ本邦ではCKD治療薬として承認されていないが,今後の基礎・臨床試験において新規の治療薬となることが期待される.
© Nankodo Co., Ltd., 2021