特集 CKD患者を診たら―最近のCKD診療の知見とその活かし方
CKD患者のマネジメント
高齢者CKD管理の注意点
長洲 一
1
1川崎医科大学腎臓・高血圧内科学
キーワード:
低ナトリウム血症
,
降圧目標
,
高齢者
,
ポリファーマシー
Keyword:
低ナトリウム血症
,
降圧目標
,
高齢者
,
ポリファーマシー
pp.1021-1025
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_1021
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Summary
▪高齢者CKD患者の管理は重要な課題である.問題点の一つは十分なエビデンスがないことがあげられる.
▪電解質異常や降圧治療の目標値などは,ガイドラインでも非高齢者と別に目標値を掲げている.
▪とくに低ナトリウム血症は死亡リスクを上げることが知られており,その介入と原因の検索が必要である.
▪血圧管理においては降圧目標のみならず使用薬剤に関してもARBなどRAS阻害薬の使用には慎重になる必要がある.
▪同時に社会的背景にも考慮する必要がある.サルコペニアなどによるADL低下やポリファーマシーなど一つずつ問題点を列挙し,丁寧に診療することが重要である.
▪人生100年時代に合わせた診療が求められる.
© Nankodo Co., Ltd., 2021