特集 頭痛・めまい・しびれ・疼痛―慢性化のメカニズムと治療
めまい
《めまいの一般的病態と慢性化のメカニズム》
大脳皮質の変化
八木 千裕
1
,
堀井 新
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野
キーワード:
前庭代償不全
,
持続性知覚性姿勢誘発めまい
,
多感覚統合
Keyword:
前庭代償不全
,
持続性知覚性姿勢誘発めまい
,
多感覚統合
pp.1265-1268
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_1265
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Summary
▪慢性めまいの病態は,① 急性前庭障害後の前庭代償不全,② 前庭代償完了後も症状が持続する場合,の大きく二つに分けられる.
▪「① 急性前庭障害後の前庭代償不全」では,前庭覚に関与する皮質領域の活動は減少し,視覚や体性感覚に関与する領域の活動は増加する.
▪「② 前庭代償完了後も症状が持続する場合」の代表疾患である持続性知覚性姿勢誘発めまいでは,空間認知に必須の多感覚統合を担う皮質領域の活動性減少や,領域間の機能的結合性減弱を認める.
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