特集 いま知っておきたい! 内科最新トピックス
第4章 膠原病・リウマチ・アレルギー
全身性エリテマトーデス(SLE):belimumabの有効性とさらなる新薬の可能性
中野 和久
1
1産業医科大学医学部第1内科学講座
キーワード:
全身性エリテマトーデス
,
分子標的治療薬
,
belimumab
Keyword:
全身性エリテマトーデス
,
分子標的治療薬
,
belimumab
pp.473-476
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_473
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Summary
・全身性エリテマトーデス(SLE)は,若年女性に好発し,全身のさまざまな臓器が侵され,多彩な臨床症候を呈する難治性の自己免疫疾患である.
・従来SLEの治療の中心は副腎皮質ステロイドと免疫抑制薬であったが,これらは非特異的な治療薬であり種々の副作用の発現を伴うため,特定の分子標的を制御することを目的とした分子標的治療薬の開発が期待される.
・belimumabは現時点ではSLEに唯一保険収載された生物学的製剤で,B細胞活性化因子に特異的に結合する抗体製剤であり,自己応答性B細胞の生存を抑え,SLEの疾患活動性を改善する.
・他にも複数の分子標的治療薬の臨床試験が進行中であり,上市が期待される.
© Nankodo Co., Ltd., 2020