特集 感染症2020―冬のインフルエンザ・夏のオリンピックに備える
インフルエンザ
季節性インフルエンザの感染対策,施設内でのアウトブレイク時の対応
金井 信一郎
1
1信州大学医学部附属病院感染制御室
キーワード:
インフルエンザ
,
症候性サーベイランス
,
予防接種
,
予防投与
Keyword:
インフルエンザ
,
症候性サーベイランス
,
予防接種
,
予防投与
pp.31-34
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_31
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Summary
▪医療現場でインフルエンザの伝播を予防するためには,早期に症例を特定し,複合的な感染対策を実施することが重要である.
▪外来で有症状者をトリアージできるようにする.インフルエンザ流行前に患者に予防接種を励行する.
▪入院患者や面会者の感染症状の有無を確認する.流行期には迅速抗原検査による診断に依存せず,症状から総合的に判断する.
▪流行前に職員の予防接種を行う.インフルエンザ曝露後,罹患時の勤務制限について施設内の方針を定め,遵守する.
▪患者および職員に対する抗インフルエンザ薬の予防投与について,施設内の方針を定める.
▪早期にアウトブレイクを察知できる体制をとる.多数の発症がみられる場合,保健所や地域のネットワークの専門家への相談や支援の依頼を行う.
© Nankodo Co., Ltd., 2020