特集 感染症2020―冬のインフルエンザ・夏のオリンピックに備える
インフルエンザ
季節性インフルエンザの診断
藤田 浩二
1,2
1津山中央病院総合内科・感染症内科/卒前卒後臨床研修センター
2岡山大学大学院医歯薬総合研究科総合内科学分野
キーワード:
迅速抗原検査
,
臨床診断
Keyword:
迅速抗原検査
,
臨床診断
pp.17-20
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_17
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Summary
▪ここ最近は本邦で毎年約2,000万人のインフルエンザ患者が出ている.基本的には自然治癒する疾患であるが,高リスク患者に関しては慎重な対応が必要である.
▪流行期は典型的な症状とシックコンタクト歴などがあれば臨床判断で確定できるため,必ずしも検査を必要としない.ただし,病歴,症状・所見などの情報はどれか一つをもって100%インフルエンザを確定するものや除外するものがあるわけではないので,あくまでも総合判断が重要である.
▪高熱,体の痛み,寒気などの症状に加え,咽頭のリンパ濾胞所見があるとインフルエンザらしさを高める.
▪インフルエンザ迅速抗原検査は,感度が低いことを十分に知っておく必要がある.
▪治癒証明は,基本的には不要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2020