特集 高血圧診療Update―「高血圧治療ガイドライン2019」で何が変わるのか?
二次性高血圧
腎血管性高血圧
岩嶋 義雄
1
1獨協医科大学腎臓・高血圧内科
キーワード:
腎血管性高血圧
,
腎動脈狭窄
,
線維筋性異形成
,
経皮的腎動脈形成術
Keyword:
腎血管性高血圧
,
腎動脈狭窄
,
線維筋性異形成
,
経皮的腎動脈形成術
pp.255-258
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_255
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Summary
▪腎血管性高血圧(RVHT)は腎動脈の狭窄や閉塞による高血圧で,治療抵抗性高血圧の原因疾患として重要である.中高年者では粥状動脈硬化が,若年者では線維筋性異形成(FMD)が主な成因となる.
▪RVHTの診断において,腎動脈超音波検査はスクリーニングとして有用である.同検査が施行できない場合には,腎機能に応じてMRA,CTAを考慮する.
▪RVHTでは,RA系阻害薬,Ca拮抗薬,β遮断薬などを用いた多剤併用が必要になることが多いが,両側性RVHTでのRA系阻害薬の使用は原則禁忌である.
▪線維筋性異形成RVHTでの経皮的腎血管形成術(PTRA)は,高い降圧効果が期待できる.粥状動脈硬化性RVHTでのPTRAは適応に注意する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020