特集 喘息とCOPD
検 査
呼吸機能検査
-スパイロメトリー,肺気量分画,肺拡散能力
桑平 一郎
1
1東海大学医学部付属東京病院呼吸器内科
キーワード:
喘息
,
COPD
,
呼吸機能検査
Keyword:
喘息
,
COPD
,
呼吸機能検査
pp.1311-1315
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_1311
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Summary
▪喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断をするうえで呼吸機能検査は必須である.
▪COPDの診断は,気管支拡張薬吸入後の1秒率が70%を下回ることが条件である.喘息では気管支拡張薬により1秒率が70%以上に改善する.
▪気道可逆性検査は参考にはなるが,その結果からCOPDと喘息の鑑別はできない.
▪閉塞性障害の程度が強くなるほどフローボリューム曲線の下降脚は下に凸となる.
▪COPDでは一酸化炭素肺拡散能力(DLco)やDLco/VAが80%未満となるような拡散障害が認められるが,喘息ではDLcoやDLco/VAが低下しないため鑑別の参考になる.
© Nankodo Co., Ltd., 2020