特集 内分泌Up To Date
甲状腺
Basedow病
有安 宏之
1
,
赤水 尚史
1
1和歌山県立医科大学内科学第一講座
キーワード:
甲状腺中毒症
,
甲状腺機能亢進症
,
甲状腺受容体抗体
Keyword:
甲状腺中毒症
,
甲状腺機能亢進症
,
甲状腺受容体抗体
pp.2449-2454
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2449
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Summary
▪Basedow病は,甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体に対する刺激型抗体によって甲状腺ホルモンの合成と分泌が促進され,動悸,発汗過多,体重減少などの甲状腺中毒症をきたす疾患である.
▪血液検査では,FT3とFT4は高値,TSHは低値を示し,抗TSH受容体抗体が陽性を示す.
▪thiamazoleによる薬物療法が初期治療として施行されることが多い.
▪甲状腺クリーゼは,コントロール不良な甲状腺中毒症に種々のストレスが加わった際に,生体恒常性が破綻し多臓器不全に陥る予後不良の救急疾患であり,集学的治療を要する.未治療のBasedow病や治療中断患者にみられることが多い.
© Nankodo Co., Ltd., 2019