特集 内科医に求められる他科の知識―専門家が伝えるDo/Don’t
第7章 形成外科
TOPICS
糖尿病性足病変
藤井 美樹
1,2
,
寺師 浩人
3
1北播磨総合医療センター形成外科
2北播磨総合医療センター重症虚血肢センター
3神戸大学附属病院形成外科
pp.1949-1950
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_1949
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糖尿病性足病変とは,国際的には「神経障害や末梢血流障害を有する糖尿病患者の下肢に生じる感染,潰瘍,深部組織の破壊性病変」と定義される1).つまり,乾燥,肥厚,角化,白癬症,爪病変,水疱,足変形などが含まれ,重症化したものが足潰瘍である.欧米の報告では糖尿病患者の25%が生涯で足潰瘍を生じるとされ,米国では非外傷性下肢切断の約83%は糖尿病性足潰瘍が原因であり,医療経済上も大きな負担となっている2).本邦でも糖尿病,末梢動脈疾患(peripheral arterial disease:PAD),透析人口の増加により,糖尿病性足病変や重症下肢虚血(critical limb ischemia:CLI)の患者数は急増している.
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